「Webサービスのつくり方」を読んだ感想
和田裕介さんの著書「Webサービスのつくり方」を読みました。和田さんは有名ギャグ投稿サイト「bokete」を運営している株式会社オモロキのCTOであり、個人でも「君のラジオ」などいくつもの人気サービスを生み出しているエンジニアさんです。ウェブ界隈で知らない人はいないであろうハイパーな人ですね。
このブログの読者には「ウェブサービスつくりたいけど何したらいいかわからない」という同志が何人かいると思うのでおすすめしておきます。
書いてあること
目次はこんな感じです。
- 心構えと下準備
- 企画
- 設計
- 開発
- プロモーションと運用
開発の章ではちょっと難しい内容が出てきますが、心構えの話や設計の考え方は僕みたいなド素人でも楽しく読めましたね。技術書として硬い感じで書くのではなく、エッセイという形をとっていることも読みやすかったことの要因かもしれません。
かなり具体的な説明
「ウェブサービスをつくる」という目的からブれることなく、必要な心構え、知識、技術、具体的なツールまで網羅されています。考え方などを一般化して説明するのではなく、和田さん自身が使っているものを順を追って「こう、こう、こういう理由で使ってます。こうやって使います」という具合に紹介してくれているのがありがたいです。
とにかく作ることの大切さ
この本で一番最初に紹介されているのが「Shut the fuck up and write some code.」という言葉です(著者は「ぐだぐだ言ってないでコードを書けよ、ハゲ」と訳しています)。第1章ではその言葉を筆頭に、とにかくコードを書くことの大切さが説かれています。
「あれを作りたい、これも作りたい」と、半ば作りたい詐欺状態になっている僕にとっては耳が痛いですが、おっしゃる通りです。口先だけになってる人はハッとさせられると思います。
APIやフレームワークを推奨
本書の「Web APIで巨人の肩の上に立つ」、また「CSSフレームワークを持つ」という節で和田さんは、APIやフレームワークの利用を推奨しています。APIの例にはTwitterSearchAPI、CSSフレームワークにはBlueTripなどが登場します。
これまた説明がかなり具体的で、実際にjQueryとTwitterSearchAPIで画像検索サイトを作ったりして、APIを使ってできることがコードと一緒に解説されています。実際に自分でもコードを写してカスタマイズしてみたりするとその面白さが実感できると思います。
余談ですが、僕自身も以前GoogleFeedAPIで記事を自動収集するサイトを作って(ソフトテニスのアンテナサイト「ソフ速」を作りました)、APIを使えばフロントエンド(CSSとかJavaScriptのDOM操作とか)の技術しか知らなくても「一応は使えるもの」が作れるということを実感しました。
感想
プログラミングが得意じゃないと、アイディアがあってもついつい「もうちょっと勉強してから...」と踏みとどまってしまうんですが、実は今理解してる技術だけでも実現できる方法があるかもしれません。あるいはほんの少しググって勉強すればいいだけかもしれません。
毎日少しずつでもコードを書こう、UIを作ろう。本書を読んで身が引き締まりました。